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身近な人に気をつけよう

「月刊日本」2008年3月号に掲載されている「あなたは家族に殺される!」という特集を読んだ。それによると、平成19年度には殺人、殺人未遂事件のうち親族が被害者になったケースは47.8パーセントと、全体の半数近くを占めているそうだ。これからは、学校でも「身近な人に殺されないように気を付けましょう」と教育する必要がある(ついでに言えば、「先生にセクハラされないように気を付けましょう」と、「警官に騙されないように気を付けましょう」「自衛隊に監視されないように注意しよう」とも教えるべきだ)。本当だろうか。

http://pandaman.iza.ne.jp/blog/entry/515559/
要するに国の治安がよくなり殺人発生数が減れば減るほど、

面識のない人間同士の殺人数が大きく減少していき、

そして家庭内殺人や知人同士の殺人数が小さく減少していき

その減少格差から全殺人数の中の家庭内殺人比率が上昇していくというわけです。

非常に語弊のある言い方ではありますが、全体殺人数の中で家庭内殺人の比率が高まっていくのは「悪くない傾向」だったりします。


さて皮肉はここまでにして。上記「月刊日本」記事によると、平成7年に刑法が改正されて尊属規定が削除されてから、親族殺人が増加したとある。そんなに簡単に因果関係が立証できるのならば社会学者は誰も苦労はしない。

下村博文と稲田朋美のインタビューが掲載されている。両者ともに尊属規定の復活を主張している。しかし彼らはどうやら尊属と卑属の区別がついていないようだ。尊属とは自分よりも代が上の親族のことであり、卑属とはその逆である。尊属殺人とは子供が親や祖父母を殺すことなのだ。分かりやすく言えば、子殺しや児童虐待は尊属規定に該当しない。

尊属規定はけったくそ悪いと思う。子供が親(あるいは祖父母など、"上"の人間)を殺した場合のみに、厳罰が下されるのだ。ここにあるのは「子供は親に属する」と云う古いふるい家族観である。人間は全て、本人のものである。子供の間は親が預かっているのだ。預かりものを傷つけることは許されない。まあ、憲法14条を読めば誰にでも分かる。

第14条 すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。

法の下の平等が明記されている。法で差別を規定することがいかにナンセンスか、それこそ子供でも分かる。
尊属規定に対する司法の判断は、以下を参照のこと。

専属殺人について
http://www.kgef.ac.jp/ksjc/ronbun/850200y.htm

最高裁判所の大法廷は、昭和48年の4月4日、3件の専属殺人事件、同未遂事件に対して、刑法200条の専属殺人罪の規定は、日本国憲法14条1項に違反して無効である旨の判決を行った。

尊属殺人重罰規定違憲判決
http://www.cc.matsuyama-u.ac.jp/~tamura/sonnzokusatujinhannketu.htm

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